ruru on the roof

大好きな絵と絵本と、日々のこと・・

壁の向こう

鍵がない!!と気づいたのは、くたくたになり家に着いた瞬間のことでした。玄関前に、トイレットペーパーや牛乳やパンを置いてリュックの中を探す。 (えー!!まさか!) 一瞬で背中に汗をかき、ドキドキしながらひとつひとつ荷物を取りだし、必死で記憶をた…

なんということでしょう!

1ヶ月半ぶりにテレビとパソコンがつきました。昨年の秋、比叡山の麓の築60年のすきま風だらけの小さなお家と出会って、3月末にお引っ越しすることになりました。もともとの家から近くて、アトリエがあってピアノが弾けて、お庭があるおうち。いつか見つ…

一束の花だけを持って

バスが来るまで、あと10分あった。眩しかったから時刻表の陰に入って読みかけの本を広げる。風が少し強かった。 ふ、と人影がして顔を向けると、お花を抱えたおばあさんがいた。 「すみません。バスの時間を見てほしいんやけど」 「はい。いまは2時だから…」…

不思議な人たち

注文頂いていた絵を届けて、次のお仕事へ向かう。堀川御池から、ぐるっと四条河原町まで時間があったので歩くことにした。昨日は雪が降ったけれど今日の夕暮れは少しだけ春の気配がして背中にちょっと汗をかいた。いつもと違う道は少しドキドキした。 横断歩…

夕方から降り出した雪がうっすら辺りを包んでいました。 「月がピカピカよ」 主人を呼ぶ。 「雪、明日もあるかな」 並んで小さな台所の窓から夜空を見上げる。白い雲のようで思わず写真を撮るけれど、きれいに写らない。主人が貸してみて、と夜景用に設定し…

目的達成

あっという間にぎりぎりの時間になっていた。(あと、5分のんびりしよう。それから、ゆっくり支度しよう)と思って布団にくるまったら、すぐ5分たってしまった。(・・あと、5分。。)それもみるみる過ぎた。もう羽毛布団と私は一体化して、引き剥がそう…

バスを待つあいだに

(ひゃー、、重たいな。。) お仕事帰り、八百屋さんに寄ったら思ったより大荷物になってしまって、よたよたバス停についた時にはくたくたでした。 (バス、10分後ね) 時間を確認して、荷物を置こうとしたら、バス停の足元に腰かけていた7才くらいの子供がふ…

秋の恵み

仕事から帰ってきたら、仲良しの従姉から梨が届いていました。さっそくお礼を言うと美味しいからおすそわけと軽やかな声が返ってきました。 その次の日「お芋を送りましたー!」と、仲良しの60代の友人からメールが届きました。驚いてお礼の返信をすると「…

雨の香り

お仕事とご用事で、数日東京にいました。台風と一緒の移動になるかしらとドキドキしていたけれど、電車が止まるとか、上から下までびちょびちょになるとか、悲しい目には合わずに済みました。でも、ほとんどずっと雨降りでした。 京都の雨は少し土の香りがす…

同時代ギャラリー

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9月に入って、三条御幸町の同時代ギャラリーで個展をしました。東京の仲良しに紹介してもらって京都で初めて入ったカフェがCafe Bibliotic Hello!で、こちらでも何度か展示をさせていただきましたが、初めて入ったギャラリーは同時代ギャラリーだったので、…

また、勝手に追い込まれて

いくつか台風が過ぎたら急に空気が秋に変わった。このあいだ田んぼが金色になったと思ったのにもう穫り入れられていた。日が落ちるのも随分早くなって、なんだか少しさみしい。そういえば、まだスイカを食べていないのに梨を食べてしまったし。これはいけな…

お囃子につられて

ようやく親知らずを抜いた頬の腫れがひきはじめました。仕事を終えてお囃子の聞こえてきた方向へ、ちょっとだけのぞきに行こうとした瞬間、大きなカメラを持ったおじいさまに話しかけられました。 「祇園祭は、どこでやっていますか」 これはよくある質問で…

二千年前のお薬

しばらく前から思い出してはうんざりしていました。主人と友人と期日前選挙に行ったときも、歯医者さんの前を通っては悲しくなり、中々噛みきれないお肉にズキンと奥が痛んではじっと頬を押さえたりしていたの。 私は暗示にかかりやすく痛みに弱い。きっと一…

ふりかえってみれば

はてなブログさんから、「2年前に書いたこの記事をふりかえりませんか」というお手紙が届きました。「へえ!」と思って開いたら、とても懐かしい。自転車について書いた文章でした。 rumir.hatenablog.com 自転車に乗るのは2年経った今でも下手なままで、…

バジルとイタリアンパセリ

お仕事が終わった帰り道、スーパーの前でおじさんが机の上に小さな鉢植えを並べていました。(もうじき閉まる時間なのに、残ってしまったのかな。。)そのつやつやした緑が可愛らしく揺れて、誰にも選ばれないでおじさんがまた箱に積むところを考えたら胸が…

雨上がり、ふたりに会いに

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これは風邪をひく直前のはなし。ルノワールとモネに会いに京都市立美術館にいきました。小さいころから父の影響で美術館に行くのが好きで、画集を眺めるのが大好きな私はすごい画家も、まるでどこか友だちのおじさんのような気がする。 「5月になったらモネ…

優しいストロベリーアイスクリーム

目をつぶると、ここひと月の間にみた絵や会った人や、桜がくるくると浮かぶのに、全部が夢のなかのような気がする。 「なんだか、ずっと寝てる気がする」 「いいじゃない。ゆっくりしなよ」 主人がお湯を湧かしてくれる。気がつくと、また夕方になっている。…

甘いジンジャーシロップ

今日はとっても素敵な女性と、優しい眼鏡の男性とブログのとこについてお話する機会がありました。そのなかで、下書きについて尋ねられて、 「たくさんあるの。書いている途中で、宅配が届いてワクワク包みを開き出してそれきり忘れてしまったり、本当のこと…

雪やどり

寒くてなかなかふとんから出たくない。目覚ましを瞬時に止めてから、また小さく丸まってじっと考えていた。 これは寒い。 ヒーターをパチパチつけて、気合いをいれて立ち上がりお湯を沸かす。息が白かった。 カーテンの隙間から、真っ白な景色が見える。 (…

やさしいライオンの子守唄

小さいときに読んでいた絵本の話を主人のお母様としていたら、 「うちにも一冊だけ、残ってるで。」 と言う。あとのは引越しで行方不明になってしまったけれど、一冊だけ残ってるそう。 「見たい!」 と言うと、奥の部屋から持ってきてくれた。主人の弟さん…

治療の日

これは昨日のこと。駅へ向かう道で、あら?と思ってはいたけれど、駐輪場にいれたときには、とうとうタイヤはべこべこになっていた。 (あーあ。。また空気抜けちゃった。。空気入れご自由にどうぞ、ってあったから、帰りに入れさせてもらおう) そう思って…

だめ人間

年が明けてちょっと経ったけれど、私はまだぐにゃぐにゃしていたい。年末にいつも通りの高熱を出した後は、年賀状、おせち、ごあいさつ、とキビキビしていたはずなのに、何だかちょっと作業をしたら、ころん、と転びたくなってしまう。 「だめだ。だめ人間に…

ばくだん!

いつもの棚に、見慣れない野菜がある。 (なんだろう!) お店は少し混んでいた。今日はちょっと荷物が多くて、じゃまにならないよう、他の野菜を見るふりをしながらゆっくりその野菜に近づく。 (爆弾だ!) 私は結婚するまで一人で野菜を買うことが無かっ…

結局、いつもどおり

角を曲がった瞬間、空が広がるこの道が好きで、毎日出掛けるとき(時間ぎりぎりでないときは)嬉しい。今朝は淡い水色に綿あめみたいな雲がかかっていた。足もとではコンクリートが金色に光っていた。田んぼに残った稲が雀みたいに丸まっていて、モネの積み…

クレイジーバブーシュ

秋の始めに母と雑貨やさんに行った時、ふわふわのスリッパを見つけた。わあ、かわいい。ちょうど昨年のものは大分くたびれてしまっていたし・・ともう買うつもりで選んでいたら、 「るる、スリッパはくの?」 という。母は私がきゅうくつなのが大嫌いで、小…

トマトジュースと秋桜

この季節、少し遠回りして秋桜の道を通って駅に向かう。小川沿いいっぱいに、私の背を超える高さに伸びた秋桜が、夕陽を浴びて柔かに揺れている。輪郭がきらきら金色に光るさまが綺麗で見とれてしまう。 私には定期的に読書の波がある。小さいころから本は大…

おじいさんと月

淡い青のグラデーションの空にオレンジ色の雲が光っていて、それをうっとり見ていたら歯医者さんに遅刻しそうになった。柔らかな風が吹く夕方だった。 私の自転車技術はちっとも上達しなくて、よろよろよろよろ進む。なぜか車が走る方に倒れてしまうので、で…

簡素なしくみ

「これは、本当に、いいものだねぇ」 私がにこにこ言うと、主人が笑う。 「また、しみじみ思い返してるの?」 そうなの、と答える。 わが家にはレンジがない。それでその代わりに、蒸し器で温めて、ささやかなトースターでパンを焼く。何にも機能が他につい…

風をつかまえた少年

今朝はなかなか起きられなかった。歯痛もようやく治って、お休みしたぶんの後処理もようやくすべて終わった。それできのうは京都駅の「ART×絵本」展を見に行ったり、気になっていたギャラリーの展示に行ったりした。どちらも昨日が最終日で、気がついたのが…

のび太

美味しい晩ご飯を食べても、楽しい音楽を聞いても、気が晴れない。 夜になって、ずっくんずっくん熱を帯びてきた。 歯医者さんにいった帰りから、歯がずきずきしていた。 背中を丸めてしょげていたら「どうして、薬をもらってこなかったの?」と、主人が言っ…