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ruru on the roof

大好きな絵と絵本と、日々のこと・・

由緒正しいお菓子

美味しいもの

お菓子屋さんをのぞいていたら、とても素敵なおじいさまが杖をついて私の隣に立ちました。

彼はいかにも常連らしく、店員さんと簡単にご挨拶を交わして、(それもとてもお洒落だったの)「いつもの、たのみます」と何かを注文しました。私はもう、釘付け。じーっと、見ていました。もう私のご用事は終わって、包んでもらったものを受け取るだけだったのだけど、颯爽としたおじいさまの後ろ姿を見送ってから、店員さんに「あれはどんなお菓子ですか?」と聞いてみました。

「これは清浄歓喜団といって、奈良時代遣唐使によって運ばれた菓子です」

なんと。密教のお供えもので、七種のお香を入れて包み、八葉の蓮華を表す八つに結ばれ、金袋になぞらえた形で上質の胡麻油で20分以上も!揚げたお菓子、だそうです。

他にも沢山丁寧に説明して頂きましたが、もちろん私の頭には入りません。何やら由緒正しいお菓子らしい。。

「じゃあ、それもふたつ下さい」

 

主人にちゃんと、何やらすごいお菓子らしいということを前置きして、これを読んでねと説明書きを見せて、お茶を淹れました。日本茶より、チャイの方があうかなあと思い沸かしているあいだに、先にひと口食べた主人がいいました。

「何か、おばあさんの匂いがする」

「ええ!?」

「仏壇かじってるみたいな」

「何よ、それ」

「知らないおじいさんの背広食べてる気分」

「なんですって!」

「でも美味しい。」

またはじまったと思いつつ、私もおそるおそる食べてみました。固い。でもてっぺんをかじって、中の餡子を食べてみたら口の中でほろほろと溶けて、とても美味しい。主人の言った意味が分かりました。7種類のお香、が私たちにはお線香や、箪笥にいれる樟脳の香りの記憶と混ざって、何やらとてもありがたそうな、不思議な香りがするのです。

 

毎月1日と15日に作るらしい。八坂神社前の「亀屋清永」さんの清浄歓喜団。

こちらはこのお菓子以外にも、とっても色が綺麗で眺めているだけで嬉しくなるお菓子がたくさんです。どれも美味しい。ちなみに二個で千円。ますます何だか、ありがたいかんじ。一つ賢くなったような、ご利益がありそうな、そんな味でした。ごちそうさまでした。

 

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