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ruru on the roof

大好きな絵と絵本と、日々のこと・・

秋支度

おうちで

夏がとても暑かったから、涼しくなるのがずっと待ち遠しかった。でも、今週のお題「秋の準備」を見たら突然、濃く淹れたダージリンに砂糖をたくさんいれた、レモンティが飲みたいな、と思いました。甘くて少し苦くて、カップの白とあのきっぱりした茶色は、私にとって秋だけの飲み物。そう思いながらお湯を沸かしていたら、隣で太陽と南国、夏を愛している主人は、夏が行ってしまったことを嘆いている。

それでも私は秋も大好きなので、カサカサ、と落ち葉が石畳をくすぐる音がすると嬉しくなってしまう。空の色が薄くなって、風が一息で遠くまでいきそうな今日のような日に、ぐずる主人をうながして、私達は秋の支度を始めます。

 

衣替えを行うのは私だけなので、二人で行うのはこんなこと。

まず、キルトとクッションを洗濯して、入れ替える。夏の終わりのキルトは濃い青と臙脂色の少しシックなものと、白とえび茶のレッドワークのキルトでした。今日からは、ベージュとエクリュの大きなキルトと、黄色と焦げ茶のプロヴァンス風のキルト。クッションも膝掛けも合わせて出してきます。

母がキルト作家なので、たくさん作ってもらったものものがあるのです。

「どうしてこんなに布が多いんだ」

と主人は最初びっくりしていたけれど、今ではちゃんと「僕のキルトはどこ」とお気に入りを見つけて、くるまって眠るようになりました。毎日使うと柔らかくなって、くてくてしてくると肌触りが良くなって嬉しいみたい。 

それから天窓を半分しめる。夏は目一杯あけている上の窓とお風呂の窓を、少しずつしめていくの。これは主人の担当です。結婚前からしていることなので、なんだかこだわりがあるようす。。

 

あとは秋だけじゃないけれど、私が小物を並べ換えている隣で、主人は音楽を選んで持ってくる。たくさんあるCDたちの中から、気分に合いそうなものを出して、居間の小棚に並べてくれるのです。私は秋になると、ジャズが聞きたくなる。思いっきり恰好つけた気分で、ジョン・コルトレーンのトランペットや、ビル・エヴァンスのピアノがぎゅっとくるの。この夏、よく聞いていたのはシャルロット・ゲンズブールのレモン・インセクトとディオンヌ・ワーウィックのCD集。それからAOR。私はクラシックとジャズしか知らなかったから、色んな素敵な洋楽は99%、主人とその弟さんに教えてもらいました。

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「ちょっと、きて。はやく、はやく」

「なあに?」

ここまでむにゃむにゃ書いていたら、主人の部屋から呼ぶ声がします。

「扉、しめた方がいいかも」

「?」

お部屋の中は真っ暗。月明かりがほんのり、窓を照らしています。

「そこに座ってみて」

主人の椅子に座ったら、比叡山の左上に月がかかっていました。深い深い青にかかった月は、ベルベットのコートの上のブローチみたいだった。リーリーリーリー、虫の声がひっきりなしに聞こえてきます。

「明日で引っ越して一年だね」

月がすう、っと昇っていくのを見ながら、去年の今ごろは引越しの前日で、大量の荷物の合間に挟まって寝たなあ、、など懐かしく思い出しました。

しばらく並んで気持ち良く月を見ていたら、ふと、卵がないことを思い出した。それから牛乳も買わなくちゃと思いはじめ、肌寒いから上着を着よう、主人のもいるなと思い、ついでに洗濯物が干しっぱなしだったことにも気付いてしまった。。どうしよう、お手紙とメールの返信もたまっているし・・・

でも、今日はやめよう。何だか今夜は静かでとても気持ちがいいから、もう少し眺めていよう。。私たちの秋支度はゆっくりと進んでいます。