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ruru on the roof

大好きな絵と絵本と、日々のこと・・

スプーン

どこを探しても、スプーンが見つからない。

わが家のカトラリーは以下のとおり。スプーンは大きいのが3本、ナイフが3本、フォークが4本、小さいフォークが3本、小さいスプーンが5本。この小さいスプーンが、迷子なの。

以前にもいなくなってしまって、もともと小さいスプーンは3本だったのが2本になってしまい、3本買い足して、5本になったところ。なのに、今日また1本足りないことが発覚してしまった。

「どこだろう」

「ないの・・?」

「うん。1本足りない」

主人が引き出しを開けて本格的に探し始めると、私はちょっと面倒なので気配を消そうとする。無いものはしかたない、と私はつい考える。いつも綺麗にしているのだし、それでないならしかたない。でも、アリエッティを見る前からちょっとそう思っていたけれど、もしかしたら必要にしている何かが、借りていったのかもしれないし。。

結婚するまで20年間一人暮らしをしていて、ただの1本もフォークたちを無くしたことがないらしい。なのにこの5年間で小さいスプーンが2本、お箸が1本無くなってしまった。どこを探しても見つからない。主人は私が無くしたか捨てたかしたに違いないと思っている。ずっと一緒に暮らしてきた大事な仲間が減っていくのが信じられないらしく(実はこの他に、グラスやどんぶりを割りました・・)一度など夕暮れまでお部屋で塞いでいました。あの背中は忘れられません。。

 

夜ごはんを食べて映画を見終えて、ラジオをつけたら気持ちいい曲が流れてきた。話の続きや感想をむにゃむにゃ言ったあとパソコンを開いた。主人がグラスを二つ出してくれる。

横で炭酸水がくしゅくしゅ音をたてて、グラスの縁がピカピカ光っている。細かい泡が後から後から昇っていくのを眺めていたら、

「そのコップ、もう25年も一緒にいるんだ」

と主人が言った。へえ!これもそうなのね。言ってから、しまった!と思った。フランスのDuralexのシンプルなグラスは、毎回ピカピカに(主人の手によって)磨かれて美しい。戸棚で待機している子たちもいる。今日みた映画とおなじ頃に買ったんだ、とお話してくれる。初めての一人暮らしのときに。そこまで話して突然黙り込んだ。

「僕のスプーン、どこにいったんだろう」

やっぱり、また思い出してしまったみたい。たぶん、主人じゃないのはわかってる。彼は動きがだいたい決まっているし、とにかく丁寧だから、うっかり捨てることはないでしょう。本当に覚えはないけれど、たぶん私がプリンを食べたときなど一緒に捨てたんだろうなぁ。。でも、もしかしたら、やっぱり、誰かが使っているのかもしれない。

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