ruru on the roof

大好きな絵と絵本と、日々のこと・・

台湾の絵本

台北の本屋さんで、絵本を見に行きました。誠品書店という名前で大きなデパートのようになっていて、文房具や洋書や、CD売り場やカフェやおもちゃや、工作も楽しめるスペースがあったりして、色々な楽しいものが入った素敵な場所でした。

美術の本や雑誌をわくわく見たあと、最上階の子どもの本のコーナーに急ぎます。お馴染みの本が中国語に翻訳されているのはとても興味深かった。例えば、バージニア・リー・バートンの「いたずらきかんしゃ ちゅうちゅう」は、「逃跑的小火車頭」となっている。当たり前だけど開いてみたら漢字がいっぱいだった。北京の簡体字と違って、台湾では繁体字といって筆画が多い旧体漢字を使っている。画面の密度が何だかとても濃く、見た事の無い漢字もいっぱいあった。ピーターラビットも、ミッフィーちゃんも、何だか難しい事を考えていそうで賢く見えた。

とても迷って、数冊台湾の作家さんの絵本を選びました。そのうちの一冊がこれです。

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「塞車」

鄭淑芬 作 

和英文化(2012/7)

 

家に帰る途中、渋滞に巻き込まれる家族のはなし。お父さんとお母さんは早く帰りたくてうんざり、ぶつくさ言います。でも後ろの席に座っているメイメイちゃんには素敵な海の中の光景が浮かんできて・・というおはなし。

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ふっと手にとって開いてみたら、吸い込まれるように読んでしまいました。溶けるような柔らかな絵を追って行くと、漢字を読まなくてもストーリーが分かる気がする。

でも、滞在していたホテルに帰って、中国にいた事もある主人に読んでもらったら、また細かいところが分かって面白かった。

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たとえばこのシーン。お父さんは、「うわ、あんなに並んでる・・・まだまだかかるな」とつぶやく。メイメイは、光をうっとりみていたんだろうな、と思ったら、

「まるで、ネックレス!長い真珠のピカピカの、っていってる」

と主人が教えてくれた。なるほど。

そのあとも、渋滞が解消されたり、おうちに帰って行く様子が描かれているのだけど、女の子の中ではそれも空想のなかの幸せなひととき。でも、お母さんとお父さんは明日の用意のことを考えたり、くたびれてちょっとトゲトゲしている。そのテンポが面白い。どっちの気持ちもよく分かる気がする。

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「また次の渋滞でね、たこさん、くじらさん、さめさん!・・・っていってる」

再見、って書いてあるし手を振っているからそんな意味かな、と思っていても、小さい言葉や意味を聞くとまた嬉しくなる。小さい子どもが読み聞かせをしてもらうってこういう感じなのかな、と思った。絵を見て、自分のなかで話がなんとなくつながっても言葉に出してもらうとやっぱり違うし、一つの枝に葉がついていくように自分の言葉が膨らんでいくと思わずにこっとしてしまう。

言葉の勉強をしたい人はもちろん、ちょっと違う気分を味わいたい人にはこんな楽しみ方もおすすめです。それに、構ってもらえて楽しかったから、また中国語の可愛い絵本を見つけたら、持ってこよう!!

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