ruru on the roof

大好きな絵と絵本と、日々のこと・・

写真

2日から4日まで、主人の実家の姫路に行きました。東京にいたときは移動だけでくたびれてしまったけれど、京都にきたらうんと近くて、特に主人と一緒にいると荷物もほんのちょっとなので、これでいいのかな、忘れものないかな、と何度もかばんをのぞいてしまいました。一人ではよくお母様に会いに行っているのだけど、主人と揃って帰るのは夏以来。一緒に電車に乗るのは大阪に連れて行ってもらって以来だから、とっても久しぶりなの。まるで、旅みたいだ!ちょっとよそゆきの靴を履いて、新年の美味しいお菓子を沢山持って出かけました。

 

ご挨拶をして、ひとしきりお喋りをする。いつもはお仕事をしているお父様も、お正月はずっとお家にいるので私はとても嬉しい。ごちそうを沢山頂いたあと、あんまり食べ過ぎで誰も動けずにゆっくりお茶を飲んでいたら

「そうだ、お父さんの古い写真をもらったのよ」

お母様がいう。

「わあ、見たいなぁ」

と言うと、お父様が少し照れながら自分の引き出しから一枚の写真を持って来てくれた。受け取った主人の目がまんまるになる。

「そっくりでしょ!」

お母様と弟さんが言うので私も見せてもらう。ふつうの写真の半分くらいの小さな写真で、セピア色になっている。十代のころ、仕事場で撮ってもらったものだという。人が4人映っていたけれど、すぐに分かった。

「!!」

主人と同じ、顔だった。それに立ち方!ひざのあたりや、手首の感じや、まるで同じ人にしか見えなかった。高校生くらいの主人そっくり。八重歯まで!!

「似てるやろ」

お父様が笑う。背中も、首の角度も、声も同じ。間違って、こちょこちょを仕掛けてしまいそうになる。細いのに、分厚くて柔らかい手のひらもそっくりで(これは前に、さわらせてもらった)こんなこともあるんだな、と思う。主人は喋りかたや気配や言動は、お母様と同じなのに。

 

以前、私の父の子どもの頃の写真を見て、まだ幼稚園の弟が「ぼく、こんなところに行ったかな」と間違えたことを思い出した。弟も、年々父に似てくる。このあいだ電話で声を聞いたら喋り方が一緒だった。まるで影を重ねるよう。

 

「本当に、そっくりだったわね」

帰りの電車のなかで、主人の横顔を見ていたら思い出した。

「あんなに自分に似ている人を見たのは初めてだから、変なかんじ」

そう言ってから、ぼくが似ているんだけどと主人が言う。お父様は早いうちから働いていらしたから、昔の写真が無いらしい。主人も初めて写真を見たそうなの。それを聞いて、あの写真はまたお父様の引き出しにしまわれたきりになるんだろうなと思ったら、もっとよく見ておけば良かったと後悔した。

「あの写真、もう一度みたいなあ」

「見て、どうするの」

「一枚欲しいな」

でも、それ僕じゃないよと主人が笑った。

 

お正月が終わって、ふつうの毎日にもどる。人が沢山行き交う京都駅に帰って、地下鉄に乗って家に近づいてきたらだんだん、首筋が伸びるような気持ちになりました。夕暮れの空はやっぱりいつも通り綺麗だった。雲が何重にもなって、ゆっくり動いて陽が沈んでいくのを、ふたりでしばらく見とれました。

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