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ruru on the roof

大好きな絵と絵本と、日々のこと・・

私の知らない夕方

お出かけ

日が落ちるのがゆっくりになってきた。淡い月の輪郭がだんだんはっきりしていくのを見ながら、夕暮れの町を歩いていました。踏み切りで電車が通るのを待っていたとき、目の端で何かが飛んでいるのに気付いた。

思わず足をとめて川辺を見た。最初は大きな蝶々かな、と思った。すぐに、鳥だ、と分かった。でも、あまりに動きが速くて何なのかよく分からない。僅かな夕陽を反射して赤く光る小さな川と、私が乗っている小さな橋の下を縫うように翻っては、くるくるぱたぱた飛び回っている。踏み切りがあいて、でもあまりに変わった動きだから気になって見ている間に、また閉まってしまった。

(もしかして、鳥が、酔っぱらってるのかしら)前に、クモはコーヒーを飲んだら酔っぱらって、めちゃくちゃな形の巣をつくる、と聞いたのを思い出した。酔っぱらった鳥は、一羽なのに大きく場所をとって動きが騒がしい。(変な鳥も、いるものね・・)鳥は何を飲んだら酔うのかしら。帰ったら主人に聞いてみよう、そう思って向きをかえた。電車が目の前で大きな音をたてて通っていって、黄色い棒が上がる。静かになって一瞬、鳥が

「キィー」

と細い高い声で鳴いた気がした。それで気付いた。あれはコウモリだったのね。分かってすっきりして、はな歌を歌いながら約束の場所へ向かった。そして会った人にきいたら、やっぱり、あれはコウモリだったらしい。本当に不思議な動きだった。止まった姿を見たかったな。。

 

帰ってご飯を食べながら、主人に早速コウモリを見た話をした。すると、

「よくいたよ。子どものころ夕方になったら、よく飛んでたよ」

と言う。私は見たことも無かったので、目をまるくしていると、

「犬の散歩をしていて、コウモリの子どもを拾ったことあるよ」

とまで言い出した。

「ええ!!」

「手のひらにのせて、しばらく遊んだ。」

「それで、どうしたの?」

「・・・どうしたんだろう。わすれた」

感触や姿はよく思い出せるよと、じーっと手のひらをみている姿を見ていたら、主人が何だか違うひとのような気がしました。

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