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ruru on the roof

大好きな絵と絵本と、日々のこと・・

私のなかの小さな森

おうちで

ちょっと前から気付いていて、できるだけ見ないようにしていたのだけど、それでもそれはどんどん大きくなっていく。

うちのベランダは日当りがとてもよくて、痛い西日がビリビリ刺さる。今年の夏はとても暑くて、麻のカーテンで小さな陰を作ったけれど絵を描いていてもクレヨンが溶けそうに部屋が熱くなったりした。そのうえ、春先からあんまり色んなことがあって、まるで文章にしたら嘘みたいなことがあったりしたので、パソコンをあけずに静かにお勉強をしたり本を読んだり絵を描いたりしていた。

それで忘れたふりをしていたのだけど、

・・・私の小さな庭にへんなものが育っていた。

 

「ねぇ君、あれは一体何を育ててるの?」

ある日主人に見つかった。

「私もよく、わからないのだけど・・」

「あれ、おばけみたいになってるよ。そのうえ、何だか大きくなってるよ」

「うん」

隠していた訳じゃないんだけど、何だか恥ずかしいし、おかしくなって、笑ってしまった。それで勇気を出して、あらためて「それ」を観察してみることにした。

 

いつも、ベランダの片隅の細長いプランターの上で、お花やさんから連れて帰ったお花を大きい鉢に植え替えたり、株分けをしたりする。だからこの中は枯れ葉や色が違う土が重なって、綺麗な茶色のグラデーションになっていた。そこに、いつだったか確かにどんぐりをおいた。秋に、おちびさん達やお母様のお友達たちから、どんぐりをもらうことが偶然重なったの。それで、しばらくお部屋に飾って眺めていたけれど、もし、虫がわいたらたいへんと思ったのと、置き場にこまって、そこに転がしておいた。

それが、芽が出て大きくなっている。ちょっとおそろしくて、こっそり見てみたら、ちゃんと丸いどんぐり本体から、ひょろりと薄い緑の茎が出て、すーっとまっすぐ伸びている。

「たいへん。」

「なに?」

「あのね、あれ、どんぐりの木みたいなの」

「うそ!」

「ほんと。ちょっと、見て、見て」

「・・・」

主人が目を丸くする。またやってしまったかしら・・と思って慌てて、

「秋にいっぱい、もらったでしょ。ここに置いたら、土に還って、肥料になるかなと思って。」

と言い訳すると、主人はにやりと笑った。

「君のことだから、いらなくなってここに隠したんでしょ。」

そのとおりだった。その時は確かに貰って嬉しくって手のひらに転がしたり、宝石みたいねとか何とかいって主人に自慢したりした。でも、ひとしきり満足したあとはいつも通り一瞬で飽きて、見えないところにポンと置いた。それにしても、ただ置いていたのにこんなに大きくなってすごい、とか、これこのまま大きくなったらどうなるんだろう、とか、疑問がたくさんわいてくる。いくつ置いたか忘れたけれど、とにかく4本のどんぐりの木が育とうとしている。大きな鉢に植え替えないとだめかしら。。食料に困ったら食べられるかしら。。

 

いつかこうしたいなとか、ああしたいなとか、色んな小さな願いごとがある。それを転がしておいたら忘れたころに勝手にいくつかは芽が出て、こんな風に大きくなることもあるかな。。そんなことを思いながら、ちょっと多めにお水をあげました。

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