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ruru on the roof

大好きな絵と絵本と、日々のこと・・

風をつかまえた少年

今朝はなかなか起きられなかった。歯痛もようやく治って、お休みしたぶんの後処理もようやくすべて終わった。それできのうは京都駅の「ART×絵本」展を見に行ったり、気になっていたギャラリーの展示に行ったりした。どちらも昨日が最終日で、気がついたのが午後だったから散々迷ったけれど、一念発起して出掛けた。収穫がたくさんで本当に行ってよかった。それで今日は大きな獲物を呑み込んだへびになった気持ちで、それがすっかり体に溶けるまでごろごろしていた。

 

午後になって主人が仕事に出掛けてしまったのと、台風がきそうだというので、ベランダのお花たちや陶器のウサギたちを部屋にいれた。大きなものたち(どんぐりとか)はあきらめたけど、それでも充分ジャングルみたいになった。

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それから今日はthe frayをかけて片付けをした。いつもより音を大きめにしたら気分が乗ってきた。

 紅茶をいれて寝床を整えた。本を読むのにクッションを丁度の高さにした。

そしてページをひらいた。「14歳だったぼくは、たったひとりで風力発電をつくった」というサブタイトルに(なんだろう??)と買って、まだ読めていなかった本だった。ウィリアム・カムクランバ(田口俊樹訳)の『風をつかまえた少年』。

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東アフリカのマラウイという国に生まれた少年ウィリアムが主人公なのだけど、最初、少し昔の話だと思っていたの。だってあまりにひどい飢饉、まじない師が力をもち、電気がない村。それが今の時代のこと、同世代の著者、ということに驚きました。貧しくて学校に行けなくなって、でも一冊の本に出会い、図書室に通って「電気のしくみ」を理解して廃棄物から風車を作り出そうとするウィリアムのすごさ。車輪がひとつしかない自転車を溶接してもらってエンジンを作ったりするのに「ただおもちゃで遊んでるミサラ(怠け者)の男だ」と言われたり、たくさん笑われたりしても、「そうだ。僕はミサラだ。でも自分が何をしているかちゃんとわかってる。」と、じっと手を動かすウィリアム。

彼の作業を肩越しに見ているような気持ちで夢中でページをめくって、気がついたら辺りは暗くなっていました。

灯りをつけて、紅茶を二度淹れて、ぜんぶ読み終えたときには夜もだいぶ更けていた。

どこかで、こういう電気のことなどは専門の学校に一からちゃんと通って、頭の中がカチカチしている人しか出来ないことだと思っていた。でも、色んなルートでやりたいことはきっと出来るものなのね。もうすぐ主人が帰ってくるのに、ごはんも作っていなくてこれは困ったぞ、とちょっと思ったけれど、ウィリアムの内側からの勇気や知恵に感化されて熱のようになっているので、お湯を湧かしながら、早く主人にこのお話を伝えたくてたまらなかった。

 

きのう見た展示とこの本とで、今日は不思議な夢を見そうだなあ、と思った。本棚に本を戻すとき、部屋の花たちがじゃまをした。(そうだ、台風が来るんだった)カーテンをしめる。窓の外では風が鋭い音をたてていた。台風の日は風車はたくさんエネルギーを生み出すのかしら。ウィリアムの風車はちゃんと飛ばされずに回っているかしら。。