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ruru on the roof

大好きな絵と絵本と、日々のこと・・

簡素なしくみ

「これは、本当に、いいものだねぇ」

私がにこにこ言うと、主人が笑う。

「また、しみじみ思い返してるの?」

そうなの、と答える。

 

わが家にはレンジがない。それでその代わりに、蒸し器で温めて、ささやかなトースターでパンを焼く。何にも機能が他についてないやつね。

色んな「おまけ」や便利な機能がついてるものは、何だか重たい気がしてとっても苦手なの。主人が一人で暮らしてたときから(25年も使ってた!)小さくてボタンが3つくらいしかないレンジが京都に来てからとうとう壊れてしまって、一度電気やさんに買いに行った。お店で見たときは素敵だなと思ったものなのに、沢山の梱包をほどいて小さな台所に置いたら、どうにも贅沢でおさまりが悪い。何度も置き場を変えて、半日悩んだ。けれどどうしても気に入らなくて、とても申し訳なくて謝りながら、一番小さなレンジに取り替えてもらった。ところが、それすらもまだ色んなボタンがついていて(私も主人も「あたため」1分と、「トースター」しか使ったことがない)私には彼がそこにいるだけでとっても負担に感じた。それで実家のレンジの調子が悪くなったという朗報を耳にして即、送った。ばんざい!あのときの、開放感といったら。今思い出しても、うれしくなる。

それで、もう2年くらい、簡単トースターと蒸し器などを活用して暮らしている。

「君はしくみを簡素に改良して、それで用が充分に足せたとき、実に幸せそうだね」

そのとおりだと思う。

 

今日は主人が私の棚を完成させてくれた。この棚も、もともとはCDをいれていたり、台所で使おうかなと思っていたものなのだけど、今は私の部屋にきて、画材やおもちゃをいれている。ちょっと前に、描きかけの絵を置く棚がほしいなとおねだりしたら、板とビスを買ってきて、上手に切って取り付けてくれたの。まさか作ってくれると思わなかったから、とっても嬉しかった。木目がきれいに出るオイルまで塗ってくれて、今はそれが乾くのをまっている。

 

「君は今日、家にいるの?」

「うん。なにもご用事が無い日というものは、実にいいものね」

久しぶりに一歩も部屋から出ずに過ごせる一日だったので、ご機嫌で答えると

「きみはいつも、ややこしくどんどん用事をいれるからだよ」と、また笑われた。

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