秋の恵み
仕事から帰ってきたら、仲良しの従姉から梨が届いていました。さっそくお礼を言うと美味しいからおすそわけと軽やかな声が返ってきました。
その次の日「お芋を送りましたー!」と、仲良しの60代の友人からメールが届きました。驚いてお礼の返信をすると「何のお芋かは、お楽しみ!」とルンルンのメールが届いて、思わず電車の中で笑ってしまいました。
それから次の日には「お好きそうで!くるみとか栗とか、そういう」と、素敵なおばさまから上等な栗を頂きました。ええ、大好き!でも栗は特に主人が好きだから、喜ぶだろうなと嬉しく思いました。
それで今日お仕事の帰り道、朝からお肉の番組を見てうっとりしていた主人が可愛らしかったから、ちょっと美味しいお肉を買って帰ろう・・と思ったら、近くの花屋さんの軒先にコスモスが長い首を風に揺らしていて、傍らには可愛らしい小さな花々やハーブがあったので思わず立ち止まってうっとり見ていました。
しばらくすると「お姉さん、良かったらこれ、持ってってよ。そのハーブとまとめて安くするで」と、おじいさんが少し広がった大きいクランベリーの鉢植えを出してきました。
「可愛い!いいんですか?」
「最近、若い方が花屋に来るの珍しいし嬉しいからな」
おじいさんが優しくおっしゃるのが嬉しくて、またまたお礼を言って両手に抱えて帰りました。
なのに。
今度は三条に奈良の柿を売りに来た若いご夫婦に会いました。山のような柿の前を気にもとめずに皆が通りすぎていくので、ちょっと悲しい気になっていたら、目が合ってしまいました。
「柿、いかがですか?」
話をしてみたら京都に初めて売りに来たのだそうで「京都は難しいですね。。」とおっしゃるので胸がいっぱいになって、つい「1かご下さい」と買ってしまいました。(主人になんて言おう。。八百屋さんでも始めるの、て言うかな。)と思ったくらいの量だったけれどその上に沢山沢山サービスして下さって山盛り、リュックがパンパンになりました。
帰ったら花を植え替えて、梨をくれた従姉に柿とお芋を、お芋をくれた友人に梨と柿を送ろう。と思って、よたよた玄関を開けたら、母からの大きな小包。なにかしらと開けたら、弟の奥さんのお家から取れたてお米のおすそわけでした。
「秋の味覚が山もりだわ!!」
と、いつも通り本を読んでいる主人に一通りの由来を話して、さっそく「もし二人で柿屋さんとして生きていくとしたらどうするか」についての戦略会議をじっくりと行いました。