春の色

京都市でも北のほうにある、私たちのお庭にも春がきました。

今年は暖かくなるのが早かったから、いつもは近くの田んぼに水がはるころ会える花ももう咲いて、色でいっぱいです。

「庭がお花でいっぱいだね」

主人がにこにこ見ているのをみると、とても嬉しくなります。

「春はいいねえ」

「ねえ」

正直にいって、本は色々読んだけれど全然詳しくないし、あまり手入れをできていないの。それでもちゃんと美しく咲いてくれる春は、本当にすてき。

 

お花屋さんで隣りあった方たちと、ささやかな庭の話をするときに好きな花の名前を尋ねられたことが何度かあります。私の頭の中のお庭に咲いてる色んな花を思い浮かべるけれど、とっさに名前が何も浮かばなくて真っ赤になります。それで、「何でも」と正直に答えたり、小さな声でチューリップ、とか、答えてみたりします。でもなかなか難しいの。何でも綺麗と思うし、春夏秋冬、それぞれがそれぞれのタイミングで咲いて、そして枯れてゆくのが好き。なかでも元気な花が多い春は、少し寂しい冬を過ごした分よけいに目に贅沢で、嬉しいの。

もちろん、いくつかは名前の分かる花もあります。水色の忘れな草は大好きな花だし、路端にひなげしのオレンジが咲いてると思わず笑顔になっちゃう。菜の花もれんげ草も、春の野山の景色を彩って空気まで染まる気がする。

でも名前も知らない、草花も大好き。私のお庭にも、ご近所の方に頂いた名前のわからない花々や、毎年咲いてくれるなにかの球根、私たちが住むまえから咲いてる力強いお花や、長いカタカナの名前のお花(覚えられない)が咲き溢れます。

 

でもちょっと不思議なことがあるの。

「私、秋に黄色い球根を選んだと思うのだけど、、赤いチューリップが咲いてる。。」

赤は赤でとても綺麗で嬉しいんだけど、なんでかな、、と話すと、主人は笑って言いました。

「そりゃ、いつも通り、君が間違えたか、お店の人が間違えたか。チューリップが間違えたか、神さまが間違えたかじゃない」

なるほど。。

いつ埋めたか分からない球根も、どこからか運ばれてきた種も、好き勝手な色に咲くお花も、たぶん私が植えたお花も、みんなみんな元気に咲いてくれたらそれだけで嬉しいな。

今年も、私たちの名前のない庭に、春がきました。

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